seize our days
中央大学少林寺拳法部の部員の日記です。その日あったことを部員が入れ替わり書いていきます。ぜひ読んでいって下さい。コメントも気軽にしてみてください☆
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短編小説 「高尾の天狗」①

都心からほど近く、観光地として有名な山脈群。高尾。平成期ごろまでは天狗の生息地として有名で、違法研究者とジャンキーモドキの修験者以外は好んで近寄ろうとしなかった高尾。それが大勢の人で賑わいを見せるようになるのは、第三次バブルによる潤沢な資金を背景に、観光地として開発されていった頃からだ。
結果だけ言えば、この山々は観光地として栄えるようになった。国内海外を問わず観光客が集まり、土産屋台のコカ・ダンゴは売れに売れ、麓のホテルは常に人が入っている。山の側面にはリニアカーが走り、頂上にはビア・ガーデンに賭博場ができた。夜毎に最新鋭の3Dプロジェクションマッピングが投影され、電子アイドルがハイレゾボイスで歌と踊りを披露する。間違いなく高尾は経済的な成功を収めていた。
しかし、代償として高尾の山々はかつての神秘性を失ってしまった。
あそこの天狗はヤバい――と詩人に謳われた高尾は、無くなってしまった。天狗は今や、絶滅の危機に瀕していた。

そんな高尾に、一人の人間が訪れていた。やり手の文化天狗学者、ジャック=オールドマンだ。彼は日本政府の要請を受け、高尾に住まう残り少ない天狗の保護――実際には実験用の捕獲である――と、生態調査に来ていた。
ジャックは今、口に含んだ純度100%のコカ・マンジュウを、同じく純度100%のコカ・ムギチャで流し込みながら、大名行列めいた登山者の列の中にいた……。
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